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吉野

吉野・金峯山寺-ピンクの桜とブルーの蔵王権現

地球温暖化のせいだろうか、年々桜の開花する時期が早まっていて、昨今などは4月に入ると散り始めるという始末である。

ひと口で桜といっても、町中でよく見かけるソメイヨシノは、江戸・染井(そめい)町の植木屋さんが吉野の桜のように美しいといって作り出した品種であり、クローンである。

すなわち、遺伝子が同一なので、全てのソメイヨシノは同一色であり、気温さえ同じであればいっせいに咲いて同時期に散る。

しかしながら、面白いことに、ソメイヨシノは吉野にはあまり植えられていない。

吉野に植生している桜のほとんどはシロヤマザクラであり、遺伝子的にはヘテロなので、花の色は白やピンクや赤などまちまちであり、咲くタイミングも異なっている。

吉野の桜の数は3万本ともいわれていて、もちろん日本一である。

一生に一回は見ておきたいといわれる吉野のヤマザクラを愛でに出かけてみた。

 

歩行日:2021年4月3日
出発地:近鉄電車・吉野駅(09:30)
到着地:近鉄電車・吉野駅(16:20)
総歩行距離:15.3 km

 

今日のルート。近鉄電車・吉野駅スタートで同じところに戻ってくるルート。
往復で同じルートは面白くないのと後醍醐天皇陵に寄ってみたかったので、復路は如意輪寺を経由するルートにした。

 

今日の消費カロリーは 2,858 キロカロリー。
軌跡をダウンロードしたい方はこちらからどうぞ。

 

 

今日は6人での歩行。
9:26、吉野駅に到着。
1ヵ月前から特急券を予約していて、4月3日は少し早いかなと思っていたが、今年は全国的に開花が早く結果的に良い時期に来ることができた。

 

 

降車すると、先に下千本の桜を見ることができた。

 

 

駅前はこの人混み。
そそくさと歩き出しをスタート。

 

 

下千本のシロヤマザクラを横目に上っていく。
ロープウェイやシャトルバスもあるが、登山が目的だし、時期的に乗るのにも何十分も待たないといけないので、がんばって歩く。

 

 

9:56、黒門に到着。

 

 

10:05、金峯山寺(きんぷせんじ)の仁王門(国宝)に到着。
仁王さまは、ただ今、奈良国立博物館に出張中。

 

 

先週から秘仏を蔵王権現さまを拝めるので、桜だけでなくそれも吉野に来た理由のひとつ。

 

 

後醍醐天皇お導きのお稲荷さん。

 

 

金峯山寺の本堂・蔵王堂(ざおうどう)。

 

 

本堂横の愛染堂。

 

 

その横には観音堂。

 

 

鐘楼。

 

本堂・蔵王堂。
開いたのは修験道の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)。

 

 

今日は秘仏・蔵王権現さまが拝めるので、拝観料は 1,600 円と少々お高め。
しかし、木札とエコバッグをいただくことができ、また、「発露の間」というブースが設けられ個別に懺悔ができるようなスペースで拝むことができたのでこの価格も納得である。

 

中は写真撮影禁止なので、以前の近鉄電車の HP から。
蔵王権現さまは三体安置されており、中央は釈迦如来(過去)、左は弥勒菩薩(未来)、右は千手観音(現在)の化身といわれる。

 

蔵王権現さま、かっこいい!

 

 

蔵王堂の御朱印。

 

蔵王権現さまを参拝した後、「やっこ」さんで昼食用の柿の葉寿司を購入した。

 

 

上千本まで上る途中。上り坂はきついのだが、桜を見るとそういうことも忘れてしまう。

 

 

桜だけでなく、シャガの花も咲いていた。

 

 

12:30、上千本の花矢倉展望台に到着。
展望台前で昼食とする。

 

 

遠くに午前中に参拝した蔵王堂が見える。

 

 

このような風景を楽しみながら柿の葉寿司をいただくのは至福の喜びという他ない。

 

 

昼食後はもう少しがんばって登り、吉野水分神社まで歩いた。
途中の桜を見ながら上っていく。

 

 

13:20、吉野水分(みくまり)神社に到着。
主祭神は、天之水分大神(あめのみくまりのおおかみ)。水を司る神。

 

 

楼門。

 

 

楼門にはフクロウの彫り物。

 

 

手水舎

 

 

奥は弊殿、左が拝殿、右が本殿という面白い構造。
全て豊臣秀頼(秀吉の息子)が再建した。

 

 

この日は、五穀豊穣を願うお田植祭が執り行われていた。
毎年4月3日に行われ、この神事は、白衣に翁の面をつけた田男と牛の面をつけて牛に扮した男が拝殿に現れ、
鍬や鋤・馬鍬・柄振・ 籠などの田仕事の道具を持ち、田を耕すところから稲の取り入れまでの農仕事の手順を、
祝い詞の問答を繰り 返しながら、軽妙なタッチで、しかも厳粛に繰り広げられる。

 

 

幣殿を参拝する。

 

 

和紙に書かれた吉野水分神社の御朱印。
みくまり→みこもり→御子守となって子宝の神として信仰されている。

 

 

しだれ桜が美しい。

 

 

本殿

 

 

水分神社の楼門前で、今日のメンバーでパチリ。

 

 

奥千本の西行庵まで行けるなら行こうと思っていたが、時間の都合上今日の上りは吉野水分神社まで。
吉野駅に戻るが、往路と同じ道では面白くないし、何しろ混んでいるので、如意輪寺を経由して戻ることにする。

 

 

こちらの山道は人もおらず、快適に歩けた。

 

 

14:25、如意輪寺に到着。

 

 

境内に入る。

 

 

楠木正行をプッシュしている。

 

 

楠公(なんこう)さんを大河ドラマの主人公に!
これには筆者も賛成である。

 

 

本堂。
如意輪寺なのでご本尊は如意輪観音さま。

 

 

お不動さまにもご挨拶。

 

 

如意輪寺の御朱印。
今日は手書きの御朱印はここだけであった。

 

 

如意輪寺の境内に後醍醐天皇陵がある。
温和なお人柄で、敵対した足利尊氏からも敬愛されていた。
吉野で南朝を開いたが、失意のうちにここで崩御された。

 

 

楠木正成が大楠公とよばれるのに対し、息子の正行は小楠公とよばれる。
小楠公の髻塚(もとどりづか)。

 

 

後醍醐天皇の腰掛け石。

 

 

如意輪寺を後にし、駅に向かう。

 

 

途中、桜の絶景を拝むことができた。

 

 

途中、葛切りを買う。

 

 

吉野名産の陀羅尼助丸(漢方胃腸薬)も購入。

 

 

吉野のポスト

 

 

駅まで歩く。

 

 

16:20、吉野駅に到着。

 

 

筆者はこれまでも何回か吉野に来たことはあったが、如意輪寺など初めて行くことができた場所もあり大満足の旅となった。

桜については、運良く満開のタイミングで訪れることができたが、今後も4月に入ると散り始めるのだろうか。

あとは、何といっても大迫力の蔵王権現さまを間近で拝むことができ、これは感動の体験となった。

15km もの距離を文句も言わずに一緒に歩いてくれたメンバーに感謝しつつ、次回の旅を楽しみに待ちながら筆を置こう。

 

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-吉野