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比叡山延暦寺

比叡山延暦寺登山-2021年秋の特別拝観

トーハク特別展の記事でも述べたように、今年は伝教大師・最澄が遷化して 1,200 年の節目に当たる。
その記念として、比叡山延暦寺ではこの秋に戒壇院を初めて一般公開している。

 

戒壇院は天台宗の僧侶が授戒を授かる場所であり、彼らでも一生に一回のみ入ることが許されるお堂である。

 

その戒壇院に一般人が入れるのは、もちろん初めての試みである。
筆者が、その体験をツイートしたところ、幾人かのお坊さんからもいいねをいただいた点からもここが余程特別な場所であることが分かる。

 

この他にも、法華総持院東塔の一般公開が行われ、また国宝殿では「戦国と比叡」展が行われるとあって、ブログの読者さまと筆者の3人で登叡した。

 

 

歩行日:2021年11月13日
出発地:京阪・坂本比叡山口駅(8:15)
到着地:和菓子「比叡 三九良」(16:40)
総歩行距離:今回は計測し忘れ(無動寺坂を使って登った。13km くらい)

 

 

8:15、今日のスタートは京阪・坂本比叡山口駅。
読者様とはここから 10 分ほど北にある観光駐車場で待ち合わせているのでそこまで歩く。

 

 

坂本の町を北に進む。
右上には、日吉大社の奥宮がよく見える。

 

 

穴太衆積みの石垣の横は紅葉が見頃となっている。
一方、お山の紅葉は既に散り始めていた。

 

 

 

8:40、愛知県からはるばる来られた読者様と観光駐車場(大津市坂本4丁目6)で合流し、いざ出発!

 

 

 

浄刹結界の跡。
明治初期まで女人禁制だった叡山では、ここから先は女性の立入は禁止となっていた。

 

 

真夏に歩くとクラクラするこの道も今では涼しくて気持ち良く歩ける。

 

 

 

この案内板から10分ほどは急登となるのでがんばって歩く。

 

 

ここは、2018年の台風21号で崩落していたのであるが、今年の大雨でさらに崩落が進んだ箇所である。
しかし、関係者のご尽力により鎖が設置され、21号後のときよりもむしろ歩きやすくなっていた。
感謝🙏

 

 

9:35、遠見岩で休憩。
正面には近江富士。

 

 

筆者を撮っていただいた。

 

 

分岐は左の無動寺坂に進む。

 

 

 

10:04、無動寺の玉照院に到着。

 

 

 

回峰行の祖である相応和尚(そうおうかしょう)の入滅された場所を参拝。
南無南山建立大師。

 

 

大乗院。
親鸞上人修行の地。
親鸞は蕎麦食い木像を置いて、夜な夜な京都の六角堂に修行に出かけていた。

 

 

千日回峰行の時には毎日3往復するという心臓破りの階段。

 

 

 

上に見えるのは明王堂。

 

 

 

10:20、回峰行の聖地・無動寺明王堂に到着。

 

 

 

明王堂の紅葉。

 

 

明王堂から琵琶湖南部と大津市街を望む。

 

 

今日は11時からのお護摩に随喜させていただいた。
この日はお護摩の火の粉が飛んで、阿闍梨さまの浄衣が焦げるというアクシデントがあった。
お付きの人が消化し、事なきを得た。
その間も阿闍梨さまは動揺せず一心不乱に護摩を焚いておられたのには感動した。合掌🙏

 

 

 

11:50、阿闍梨さまからお加持を授かり、明王堂を後にする。
お不動さまに供える水はこの閼伽井からくみ取る。

 

 

 

ケーブルカーの比叡山駅。

 

 

 

お山は紅葉目的の観光客が多いため、昼ご飯を食べる予定の蕎麦屋が混むだろうなと予想していた。
そうしたところ、ケーブルカー駅前で弁当が販売されていたので、渡りに船とばかり購入した。

 

 

 

筆者は近江牛弁当とかす汁を購入。
寒い山上では温かい汁物はありがたい。

 

 

 

比叡山駅前からの景色。
琵琶湖大橋の向こうには沖島(おきのしま)が見え、ずっと先には竹生島が見える。

 

 

3人でパチリ。

 

昼食を終え、いよいよ延暦寺境内に入る。

 

 

 

いつもとは違い、やはり人が多そうである。

 

 

 

巡拝券と特別券を購入。

 

 

 

まずは、延暦寺会館で来年のカレンダーを二本購入した。

 

 

 

延暦会館横のお不動さまをお参り。

 

 

文殊楼。

 

 

根本中堂前の紅葉。

 

 

 

本堂の薬師如来さまをお参り。
オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ。

 

 

 

そして、今日のメインイベントである戒壇院拝観。
ご本尊は釈迦如来さま。
このお堂は最澄さんが生涯ミッションとして朝廷に頼み込んで作られたお堂で、遷化2,3年後に建立された。
天台宗のお坊さんも一生に一回のみ入ることができるお堂。
筆者はもちろん初めて拝観したが、派手な須弥壇ではなく、シンプルで厳かな雰囲気であった。
天井が高いことにも驚いた。

 

 

 

戒壇院前でパチリ。

 

 

 

阿弥陀堂。

 

 

そして、ここも筆者が初めて拝観した法華総持院東塔。
ご本尊は、胎蔵界大日如来さま。
オン アビラ ウン ケン。

 

 

 

戒壇院と東塔の特別御朱印。

 

 

その後、国宝殿で「戦国と比叡展」を拝観。
ご存知の通り、延暦寺は元亀二年(1571年)に織田信長により焼き討ちにあい壊滅的な打撃を受けた。
信長の没後、豊臣秀吉により山門復興の許可が下され、再建が進められた。
その後、徳川三代将軍・家光により根本中堂が再建され、比叡山は輝きを取り戻した。
今回の企画では、戦国時代の争乱から江戸の山門再興に関する絵画や仏像、書跡などが展示されていた。
中でも天海僧正の甲冑筆者には最も印象的であり、今にも動きそうな迫力があった。

 

 

大講堂。

 

 

 

15:25、帰りはケーブルカーに乗って下山。
並びがすごかったが、何とか乗車できた。

 

 

 

坂本に下りてからは読者さまの勧めで旧竹林院に向かった。
ここはかつては比叡山僧侶が住む里坊であったが、今は庭園拝観のために一般公開されている。

 

 

 

日本庭園は日本人の心に響くね。

 

 

映え映え~

 

 

 

石灯籠

 

 

 

石の上にシダくんが生えている。

 

 

スギゴケ

 

 

 

遠くから主家を望む。

 

 

旧竹林院を後にし、次はこれまた読者さまの勧めで「比叡・三九良」さんに向かう。

 

 

坂本のお店なので入口には角大師さまが飾られている。

 

 

 

よもぎ餅ゲット!!
この紋は「3・9・6」になっていることに気付いた。

 

 

無動寺坂コースの登山ができて、阿闍梨さまの護摩供に随喜できて、行きたかった戒壇院・東塔・国宝殿に行けて、さらに旧竹林院にも行けて大満足な旅となりました。
長距離にも関わらず、ご一緒していただいた読者お二人さまには厚く御礼申し上げます。
また次回もよろしくお願いしますね。

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