東寺は正式名称を教王護国寺といい、高野山・金剛峯寺と並んで真言宗の総本山である。
ちょうど今、東京国立博物館で特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」が開催されており、東京でも非常に注目されている。
多くの仏像が東京出張中(笑)ではあるが、五重塔の初層が開扉されていることもあり、訪れることにした。
歩行日:2019年4月29日
出発地:近鉄・東寺駅(10:45)
到着地:JR 京都駅(14:15)
東寺は京都駅から 1km ほどではあるが、近鉄電車で一駅で電車でも行くことができる。
東寺駅を降りて、西へ少し進むと、東寺のシンボルである五重塔が見える。
南大門に着いた。これは重要文化財である。
南大門をくぐると、真正面に本堂である金堂(こんどう)が現れる。
本堂拝観は五重塔拝観と合わせて 1,300 円だった。
お堂内部は撮影禁止なのでパンフレットから。
本尊は薬師如来。
右を日光菩薩、左を月光(がっこう)菩薩が脇侍として固めている。
弘法大師像。「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」。
その横には東寺守護の八幡宮が安置されている。
この角度でみると、左が本殿、右が拝殿なのがよく分かる。
金堂の後ろには講堂があり、この中にはたくさんの仏像がある。
中央の大日如来を中心に、五智如来、五大明王、四天王などが立体曼荼羅(まんだら)を構成していて、
壮観であった。
国宝のお不動さんは初めて見た気がする。
イケメンの帝釈天(国宝)さんは東京出張のため不在であった。
お堂内はもちろん撮影禁止である。
先日、テレビ放送で講堂内部が映されていたので、それをご紹介する。
真言密教において、全ての仏の中心に位置する大日如来。
大日如来の左側には国宝の不動明王。
毘沙門堂への入り口。
毘沙門天と不動明王、愛染明王が祀られている。
高野山遥拝所。ここから高野山奥之院におられる弘法大師を拝む。
国宝の大師堂(御影堂)は改修中。
足利尊氏が寄進した鐘楼。
食堂(じきどう)。本尊は十一面観音さん。
食堂では御朱印をいただけた。「弘法大師」。その上は弥勒菩薩の梵字。
休憩がてら、生菓子を食べる。
八重桜が見事である。
遠くに五重塔が見える。
五重塔の初層(一階のこと)は開扉されており、外から拝観できた。
五智如来のうち、四体の如来が四方を固めており、一見すると中央の大日如来は無いように見えるが、
実は中心の柱が大日如来そのものである。
五重塔内部を拝観するのにたくさんの人が並んでいる。
五重塔内部も撮影禁止なため、テレビで放送されていた塔内部をご紹介する。
五智如来は、大日如来を中心とし、東の阿閦如来(あしゅくにょらい)、南の宝生如来(ほうしょうにょらい)、
西の阿弥陀如来(あみだにょらい)、北の不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)の5体をいう。
空海は五重塔内部を曼荼羅に見立てて、四方にそれぞれの如来を配置し、中央の心柱(しんばしら)を大日如来に見立てた。
したがって、五重塔内部には大日如来像はない。ここに見える太い柱が大日如来ということである。
外から見た五重塔。
最後に手水舎というのが何とも。
北側から出る。北大門は重文。
東寺の塔頭(たっちゅう)寺院である観智院(かんちいん)。
観智院内部の枯山水庭園。
また、見たかった宮本武蔵の襖絵を見れて感激した。宮本武蔵は剣術だけではないのです。
北総門を出て、東寺を出発する。
途中、「日の出老舗」で黄な粉のおはぎをいただく。
京都駅までは徒歩。
さすが、東寺真言宗の総本山だけあって、広さだけでは語れない、スケールが大きいものであった。
一部の仏像は東京で展示されているにもかかわらず、それを感じさせないくらい多くの仏像があった。
仏像さんが出張から京都へ戻られたら、また見に行こうと思う。
また、ここのお寺は朝5時から開門されており、朝のお勤めにも参加できるようなので、それも経験したいと思っている。
いずれにせよ、東寺にはまだまだ訪問しないといけないだろうな。