ブログのある読者さまから「比叡山無動寺坂の行き方が分からない」というお問い合わせをいただいた。
確かに無動寺坂の入口には何の目印があるわけでもなく、行ったことのない人には分かりにくいだろうなと思っていた。
そこで、本日は、筆者と読者さまとそのご友人の3人で無動寺坂を上り、比叡山を一周して日吉大社に下山するルートでハイキングをした。
歩行日:2021年6月12日
出発地:京阪・坂本比叡山口駅(8:10)
到着地:京阪・坂本比叡山口駅(16:15)
総歩行距離:18.5km
今日のルート。
途中、延暦寺バスセンターから横川バス停まで、シャトルバスに乗ったのだが、切るのを忘れ測定したままになっていた。
すなわち、下図の 9km から 14km の区間はバスで移動した。
スタートは京阪電車・坂本比叡山口駅。
8時10分頃に着いた。
約束の時間までまだだいぶあるので、靴ひもを締め直したり、飲み物を買ったり、計測の準備をしたりして時間をつぶす。
それでは出発
穴太衆(あのうしゅう)積みの石垣に沿って西に進む。
坂本の町から日吉大社の奥宮を望む。
今日の目的はあそこに到達することだ。
8:40、待ち合わせ場所で3人が集合して出発する。
8:59、浄刹結界の跡。
何度歩いても無動寺坂の急登は筆者にはきつい。
即席の五輪塔が立っていたので、筆者たちも石を載せていく。
最後は載せることができないほど小さくなったので、葉っぱでその代わりとする。
合掌🙏
正井観順大阿闍梨さまの祠を過ぎると勾配は少し緩やかになる。
遠見岩から琵琶湖を眺める。
正面には近江富士。
延暦寺方面へと進む。
動物除けの柵が見えてきた。
柵を入ると、無動寺の境内となる。
10:27、玉照院に到着。
さらに境内を進む。
回峰行の祖・相応和尚(そうおうかしょう)入寂の地。
大乗院は親鸞上人が修行された場所。
親鸞聖人は、木像を置いて自身はここから毎晩京都へと修行に向かわれた。
ここには「蕎麦喰ひ木像」が本尊の阿弥陀如来と共に祀られている
いつ見てもすごい階段だ。
10:40、階段を上りきると無動寺明王堂に到着する。
今日はお護摩に随喜する時間はなかったので、護摩木をお供えし、早々に出発する。
筆者が一番楽しみしている「一日萬拝」は今年も中止だそうだ。
この日に参拝すると一万日参拝したのと同じ功徳を授かることができるという特別な日。
去年に続き、二年連続の中止である。
せっかく本堂内の秘仏・不動明王を拝めるチャンスなのに残念。。。
明王堂から琵琶湖を眺める。
明王堂から 200m ほど進むと閼伽井(あかい)に着く。
お不動さまに供える水はここから汲まれる。
無動寺参道の終点。
ケーブルカーで来られる人はここから無動寺明王堂や無動寺弁天堂に向かう。
坂本ケーブル延暦寺駅は、1927年の開業以来の建造物で、1997年に国の登録有形文化財に指定されている。
参拝料 1,000 円を納めて、東塔エリアに入る。
本堂の根本中堂を参拝し、バス停に向かう。
鐘楼前で3人でパチリ。
大講堂前の手水鉢の龍さん。
大講堂。
大講堂の蟇股(かえるまた)にも龍が彫られている。
バスに乗って横川に向かう前に、延暦寺バスセンターバス停の向かいで昼食とする。
「門前そば」を注文。
バスの出発時刻まで10分ほどあったので、信長による焼き討ち殉難者の供養塚を参拝する。
12:37 発のシャトルバスに乗って、12:50 に横川(よかわ)到着。
中に入っていく。
一部紅葉している木が見られた。
龍ヶ池弁財天。
雨乞いの神様。
横川中堂前も一部紅葉していた。
横川エリアの本堂となる横川中堂。
ご本尊は聖観音さま。
元三大師・御廟(がんざんだいし・みみょう)に向かうため、左折する。
13:30、元三大師御廟に到着。
あいかわらず鬱蒼としているが、ご遺言とはいえさらに拍車がかかっているのではないかな。
13:58、元三大師堂に到着。
ご本尊は元三大師。
14:05、恵心僧都・源信(えしんそうず・げんしん)が著書「往生要集」を書き表した恵心堂に到着。
ご本尊は阿弥陀如来さま。
南無阿弥陀仏
さて、全ての参拝を終えたので下山する。
ここを右に曲がると、狭い急勾配の下り道。
15:28、日吉大社・奥宮に到着。
崖の上に立つ懸造り(舞台造り)の三宮宮(さんのみやぐう、左)と牛尾宮(うしおぐう、右)。
三宮宮と牛尾宮に挟まれるように鎮座しているのが金大巌(こがねのおおいわ)。
古くから「朝日に輝く金大巌」とよばれ、古事記にも「此の神は近淡海国の日枝山に坐す」と記述されているように、この金大巌が日吉大社の信仰の起源とされている。
奥宮からの景色。
写真を撮っていただいた。
無事に日吉大社まで下りてきた。
日吉大社を出たところで、車で来られた読者さまと別れ、筆者は駅に向かう。
16:15、坂本比叡山口駅から電車に乗って帰宅。
いろんな所を拝観するため、つい急ぎ足になってしまうのは筆者の悪いクセだと反省しています。
それにもかかわらず、不平不満を言わずについてきていただいた読者さまとご友人には感謝しかありません。
比叡山は広いため、一日歩いてもまだまだ行き足らない場所がたくさんあります。
これに懲りず、また次回ご一緒していただければ幸いです。