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西国三十三所

西国三十三所観音巡礼 第三十三番札所・華厳寺

いよいよ筆者は、今日の参拝をもって満願となる。

第一番札所の青岸渡寺を参拝したのが、平成31年2月2日なので、2 年以上かかった。

その間、いろいろなことがあったし、途中でコロナ禍も重なって、もうやめようかと考えたこともあったが、観音さまに会うたびに来てよかったと感じていた。

 

華厳寺(けごんじ)の位置。西国三十三所の中で唯一岐阜県にある。
筆者はこの日も車で参拝した。

 

参拝日:2021年2月27日

 

今はオフシーズンなので、仁王門横の駐車場もガラガラだった。
紅葉シーズンにもなるとこうはいかず、1km手前の駐車場に停めて 1km の参道(門前町)を歩く必要があるらしい。

 

華厳寺の仁王門。
華厳寺の山号は谷汲山(たにぐみさん)、宗派は天台宗。

 

 

でーん

 

西国三十三所を徒歩で巡礼すると 1,000km にもなるらしい。
長旅で疲れた足を癒すように大わらじが祀られれている。

 

仁王門をくぐり、参道を真っすぐに進む。左に駐車場が少し見えている。

 

三十三度石からお百度石まで百八つの石灯籠が並んでいる。

 

華厳寺の境内図。

 

百度石

 

華厳寺塔頭の明王院。
本尊阿弥陀如来、ダキニ天、弁財天

 

手水舎。
観音さまの花瓶から水が出てくる面白い手水。

 

この石段を上れば本堂に行ける。

 

石段の踊り場に設けられた英霊堂。

 

もう片方には経堂。

 

三十三所堂

 

三十三所堂の向かい側には観音菩薩さまと勢至菩薩さま。

 

ようやく本堂に着いた。
「谷汲山」と書かれた燈籠に注目。
ハート型に彫られているが、「猪目(いのめ)」模様という。
火除けや厄除けの意味がある。

 

横には鐘楼。

 

本堂に飾っているのは、華厳寺名物の「精進落としの鯉」。
ちゃんと阿吽となっている。
昔、三十三所巡礼は僧侶が修業のために行っており、肉と魚を絶っていた。
そして、ここで満願となり、精進落としの意味を込めてこの鯉に触れたという。

 

華厳寺の本堂

 

本尊の十一面観音さまは秘仏。
厨子の前には御前立が安置されている。

 

脇侍は毘沙門天さまとお不動さま。

 

華厳寺の御朱印は3つで1つとなっている。
1つ目は、「現在」を表す大悲殿。
ご詠歌は、「世を照らす 仏のしるし ありければ まだともしびも 消えぬなりけり」。

 

2つ目は「過去」を表す満願堂。3つ目は「未来」を表す笈摺堂(おいずるどう)。
それぞれにご詠歌があり、
「万世の 願いをここに 納めおく 水は苔より 出る谷汲」(過去、満願堂)
「今までは 親と頼みし 笈摺を 脱ぎて納むる 美濃の谷汲」(未来、笈摺堂)

 

これにて無事に満願となりました。
せっかくなので、先達(せんだつ)の申請をしておこうと思う。
これについては、先達の承認が下りたときにブログに記載します。

 

本堂に戒壇めぐりがあったので、100 円納めて中に入ってみた。
とにかく真っ暗で全く何も見えない中、手探りで進んでいき、錠前があるのでそれに触れると極楽浄土へ行けるというもの。

 

錠前に触れて、ようやく出口が見えてきた。

 

満願を成就し、大黒天さまにもお祝いしていただく。

 

本堂裏の観音さまは御開帳となっていた。
四天王さまが守護しておられる。

 

苔ノ水地蔵尊

 

苔ノ水地蔵さまの右には、華厳寺中興の祖・道破十穀上人。
お顔が白いのは雨乞いの仏さまでもあるため。

 

左側には大黒天さま。

 

そして、未来を表す笈摺堂(おいずるどう)。
笈摺とは、巡礼者が衣服の上に着る、袖なしの羽織。
西国三十三所巡礼の中興の祖である花山法皇は、華厳寺を第三十三番札所の満願所と定め、笈摺、杖、および三首のご詠歌を奉納したと伝えられている。
それ以来、巡礼者が、笈摺や納経帳や折り鶴(おいずる???)を奉納しているとのこと。

 

笈摺堂の左には子安観音堂。

 

本堂と笈摺堂をお参りしたので、次は満願堂へ向かう。

 

西国三十三所巡礼を満願した人は、他の人より抜きん出ていることから他抜き(たぬき)ということで、タヌキの石像が置かれてるとのことである。

 

酒食らって寝ているおっさん。
この人、神さま仏さまなのか???

 

ここにもタヌキ。

 

「見ざる、言わざる、聞かざる」のタヌキ

 

そして、満願堂。
2年間を振り返り、無事と安泰の感謝をお伝えする。

 

お寺の歩き方」でもお勧めした手前、奥の院に行かないわけにはいかないだろう。
しかし、軽い登山となるので、行かれる場合にはちゃんと準備はされた方が良いと思う。

 

2年間を思い出しながら歩く。これは十番・三室戸寺の祠。
このように三十三の祠が順番に置かれているので、それを頼りに歩けば道に迷うことはないだろう。

 

これは醍醐寺の祠。

 

40分ほど山道を登って、ようやく奥の院が見えてきた。

 

奥の院に到着。

 

奥の院から見た華厳寺。
結構上っていることが分かる。

 

奥の院を後にする。

 

帰りは30分ほどで下りてきた。

 

来るときに通った明王院まで戻ってきた。
象さん

 

水琴窟があったので、立ち寄ってみる。

 

ちゃんと録音してきましたよ!

 

華厳寺塔頭の法輪院

 

仁王門に戻ってきた。
鬼さんのお尻。

 

さて、晴れて結願(けちがん)となったわけだが、33か所のお寺それぞれに思い出が残っている。
これについては、また、西国三十三所巡礼メモとして、近いうちに一つのブログにまとめてみよう。

そして、今後の予定だが、先達申請したわけだし、再度観音巡礼してみようと考えている。
ただ、次回はなるべく縁日や御開帳日など、ご本尊が拝める日に行ければ良いかなと思う。

皆さまもぜひ観音さまの慈悲の心に触れてみてください。

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