世の中自粛ムード一色となっているが、これは当然だが新型コロナウイルス肺炎が理由である。そのため、単独あるいは少人数で散歩したり、ジョギングしたり、登山したりすることはそれほどリスクはないはずである(電車に乗ったり、飲食もするのでリスクゼロとはいわないが)。そこで、本日は車を使い、3人で奈良に向かい、徐々に自分なりの活動を開始することにした。
歩行日:2020年2月29日
出発地:近鉄奈良駅近くの駐車場(10:00)
到着地:近鉄奈良駅近くの駐車場(16:00)
噂では外国人観光客が激減したため、鹿せんべいがもらえなくなり、鹿が飢えているとのことであった。
写真のように鹿はいつも通り変わりないが、試しに鹿せんべいを購入すると、普段より群がり具合が激しかったように思う。
まずは国宝のデパートである興福寺を観光した。
これは、本堂となる東金堂(とうこんどう)。国宝。
本尊は薬師如来。時期が時期なので、お薬師さんに疫病退散を祈願する。
東金堂の御朱印。
五重塔。国宝。
2018年に再建された、もうひとつの本堂となる中金堂(ちゅうこんどう)。
2年前に落慶されたばかりなので、さすがに国宝ではない。
興福寺の手水舎。左側に不動堂がみえる。
八角形の南円堂。重文。本尊は不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)。
ここの観音さんは、西国三十三所の札所本尊(第九番札所)である。
手水舎の隣にある不動堂。護摩を焚くので、表まですすで真っ黒になっている。
国宝となる北円堂。
国宝の三重塔。
そのあとは、国宝館に立ち寄り、有名な阿修羅像を拝観。
昼食はならまちの「町屋カフェ環奈」で鯛茶漬けを。
次に、10分ほど北東に進み、東大寺に向かう。
人手はご覧の通りで、雨とはいえ、閑散としている。
正面に見えるのは、あの有名な東大寺南大門。もちろん国宝である。
扁額には「大華厳寺」と書かれている。東大寺は華厳宗の大本山である。
南大門では、運慶・快慶作の金剛力士像がにらみを利かせている。
普通の金剛力士は正面を向いているのだが、南大門の仁王さんは二人とも内側を向いている。
これは吽形(うんぎょう)さん。
しかし、光の差し加減とこちらを睨む角度が絶妙であり、いつまでも見ていられる美しさである。
この網がなければもっとはっきり見えるのに残念である。
こちらは阿形(あぎょう)さん。
普通の仁王門とは阿形と吽形の配置が逆になっている。
確か、施福寺(せふくじ)の仁王門も阿吽が逆だったと思う。
中門。奥に大仏殿がある。
大仏殿。
東大寺の大仏さん。正式名称は毘盧舎那仏(びるしゃなぶつ)。
その左横は虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)。
多聞天(毘沙門天)。
大仏殿の御朱印。「華厳」
二月堂に向かう前に、不動堂でお不動さんにお参り。
「五大力尊」
今日は2月29日で、翌日の3月1日はお水取りの日である。その場所はここ東大寺の二月堂である。
二月堂から東大寺境内を見下ろす。一番奥に見えている建物が大仏殿。
お水取りのときに松明(たいまつ)を持って上がる石段。
お水取りで使われる松明(たいまつ)。
お水取り。
自粛ムードの中の参拝だったが、今は外国人も少なく、
神社仏閣を歩いて回る限りは特に問題があるようには思えなかった。
新型コロナウイルスのまん延はこれから半年、一年と続いていくだろうが、自粛に関しては同じように付き合っていくわけにはいかない。
これから、各個人が、慎重に恐る恐るでもいいから、活動を開始していく心構えが必要だと思った。