熊野詣-補陀落山寺編の続きです。
神倉神社(かみくらじんじゃ)は、創建が128年頃といわれており、神話時代にさかのぼる古くからの伝承がある。
熊野三山の一つである熊野速玉大社の摂社であり、社の上に鎮座している、今にも落ちてきそうな大岩が有名である。
この岩はゴトビキ岩(ゴトビキとはヒキガエルのこと)とよばれ、岩自体がご神体である。
磐座(いわくら)信仰では、ゴトビキ岩に熊野権現が降臨されたといわれ、いわば熊野信仰の起源ともいえる。
したがって、熊野に参拝するときはぜひとも訪れたい場所なのだが、何せここにたどり着くには急勾配の石段 538 段を登らねばならない。
参拝日:2021年6月5日
神倉神社の位置。
JR 新宮駅から徒歩15分。
参道入口に駐車場があるが、そこまでの道が狭いので対向車に注意されたい。
神倉神社の駐車場。
道路も駐車場も狭いので運転注意である。
先に見える橋を渡れば参道入口である。
神倉神社の由緒。
熊野信仰の根本と書かれている。
鳥居の先から急勾配の石段がスタートする。
この角度ほんとに半端ない。
筆者の人生の中で最も勾配のきつい階段であった。
踏み外すと大けがをすることは間違いない。
しかも、石段の蹴上げや踏み面がマチマチで、歩きにくいったらありゃしない。
この角度である。
途中平坦な広場に、「火神社」と「中ノ地蔵堂」という小さな祠が二つある。
神武天皇東征の際に祭神・高倉下命(たかくらじのみこと)が松明(たいまつ)を持って案内したことに由来するとされる。
この祠を過ぎるとようやく勾配は緩やかになる。
鳥居をくぐるとゴトビキ岩が見えてくる。
ゴトビキ岩に到着。
ここまで筆者の遅い足でふもとから15分程度である。
しかし、よくもまあ崩れずにこのまま鎮座しているものだと感心する。
ゴトビキ岩からの風景。
新宮市街と熊野川河口と太平洋が見える。
順番に参拝する。
帰りに立ち寄った満山社。
本宮大社にもあるが、結びの神、八百万の神を祀っている。
この石段は下りが怖いな。
雨の日はやめた方が良いと思う。
どうしても下りがダメな人は先ほどの広場で、女坂という緩やかに下りれる登山道があるので、それを利用すると良いだろう。
無事に下山した。
ふもとにある猿田彦社と三宝荒神社を参拝。
神倉神社の御朱印は、本社の熊野速玉大社でいただくことができるが、筆者は疲れていたので帰途に就くことにした。
帰りは勝浦の「竹原」さんでマグロ定食をいただいた。
さらに車を走らせ、「道の駅 くしもと橋杭岩」で休憩。
今回訪れた場所全てにおいて、歴史に裏打ちされた雰囲気というかオーラを感じ取ることができ、さすが「伊勢へ七度、熊野へ三度」といわれるだけのことはあると思った。
熊野古道を歩き足らなかったのが残念だった点なので、次回はもっとゆっくり時間をとって訪れ、古道歩きをじっくり堪能したいと思う。