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西国三十三所 その他神社仏閣

京都・西山登山(宝寺~柳谷観音~善峯寺)

冬休みに入ってから一度も運動していなかったので、なまった体に気合をいれるつもりで登山に行くことにした。
どこに行こうかとヤマップを見ながら思案した結果、天王山までは訪れたが、
その先には未だ訪れていないことに気づき、
興味深い寺院もいくつかあることから京都・西山に向かうことにした。

 

歩行日:2020年1月3日
出発地:JR 山崎駅(8:30)
到着地:阪急バス・善峯寺(よしみねでら)バス停(14:15)
総歩行距離:14.4 km

 

本日のルート。
JR 山崎駅→宝寺(宝積寺)→柳谷観音(楊谷寺)→善峯寺と歩いた。

 

 

8:30、JR 山崎駅に到着。
駅前のコンビニで水とおにぎり、スープなどを買い込み出発する。
まずは宝寺を経由して天王山山頂に向かう。

 

 

途中のマンホール。
ここは山崎の戦いが行われた場所。
豊臣秀吉と明智光秀のマスコットキャラクターが描かれている。

 

 

この石段を上がると宝寺の山門に着く。

 

 

8:45、宝寺(たからでら)に到着。
宝寺(宝積寺)の宗派は真言宗智山派。山号は天王山。
724年、聖武天皇の勅願により、行基によって開基されたと伝わる。

 

 

鐘楼。

 

 

不動堂。

 

 

重文の三重塔。
羽柴秀吉が戦勝記念のために一晩で建てた(?)らしく、「一夜之塔」とよばれる。

 

 

初詣の旗に迎えられながら、本堂に進む。

 

 

手水舎。奥に見えるのは閻魔堂。

 

 

本堂前にある出世石。
山崎の戦いのとき、秀吉はこの石に座って陣頭指揮を執ったといわれる。

 

 

本堂。本尊は十一面観音。
宝寺は拝観料は無料だが、有料で本堂内と後述する閻魔堂の中に入ることができる。
筆者はこの日は400円を納め、本堂内陣と閻魔堂内を拝観した。

 

 

本堂内は撮影禁止なので、パンフレットからご本尊の十一面観音を紹介する。
大きいが威圧感が全くなく、優しさに溢れる観音様。

 

 

閻魔堂。

 

 

閻魔王及び眷属像(重文)。

 

 

小槌宮。本尊は大黒天。

 

 

宝寺の新春特別御朱印。

 

 

宝寺の境内は天王山の登山道の一部となっており、
登山者が必ず(?)水をかけるといわれる「水掛不動」。
筆者ももちろんかけさせていただいた。

 

 

それでは宝寺を出発し、天王山山頂に向かう。

 

 

登山道を上る。

 

 

途中の休憩場となる青木葉谷広場。

 

 

本能寺の変の後、秀吉が岡山からわずか11日でここまで引き返してきた「中国大返し」。

 

 

青木葉谷広場からの眺め。
あべのハルカス等、大阪市内を望むことができる。

 

 

所々、このように合戦の説明図がある。
これは秀吉軍と光秀軍の布陣を示したもの。

 

 

十七烈士の墓所。
1862年、真木和泉を始めとする17人は、禁門の変(蛤御門の変)で破れた後敗走するも、
ここ天王山に立て籠もり、会津藩と新撰組の追撃を受け爆死自害した。
その後、倒幕および明治維新へと続いていく。

 

 

酒解(さかとけ)神社の末社・三社宮。
天照大神(あまてらすおおみかみ)、月讀大神(つきよみのおおみかみ)、蛭子神(えびすのかみ)が祀られている。

 

 

光秀の最期。小栗栖(おぐるす)で落ち武者狩りに襲われたシーン。

 

 

酒解(さかとけ)神社の本殿。
大山祇神(おおやまつみのかみ)を主祭神とし、素盞嗚尊(すさのおのみこと)を相殿に祀る。

 

 

あと少しで天王山山頂。

 

 

9:50、天王山山頂に到着。標高270.4m。

 

 

今日は先が長いので、すぐに進む。

 

 

平地に出てきた。

 

 

ここからしばらくは舗装された道を歩く。

 

 

柳谷観音の交差点に出た。

 

 

11:05、柳谷観音(やなぎだにかんのん)に到着。
正式名は楊谷寺(ようこくじ)で宗派は西山浄土宗。山号は立願山(りゅうがんざん)。
西山三山(楊谷寺、善峯寺、光明寺)の一つである。
独鈷水(おこうずい)の寺として有名。

 

 

柳谷観音の境内図。

 

 

石段を上がっていく。

 

 

本堂に到着。本尊は十一面千手千眼観世音菩薩。

 

 

独鈷水(おこうずい)堂。筆者も一杯いただいたが、甘くて美味しい。
ここを参詣した空海は、堂の傍らの湧き水で、眼のつぶれた小猿を抱いてその眼を懸命に洗っている親猿を見かけると、小猿のために祈祷した結果、小猿の眼が見事に開いた。
それ以来、空海はここの湧き水を眼病に効く独鈷水として広めたという。
江戸時代に眼の悪かった霊元天皇がそれで眼病を治癒したのをきっかけとして、以後歴代の天皇へ献上されるようになり、明治時代となって皇居が東京に移るまで献上は続けられた。

 

 

眼病にも良く効くありがたいお水である。

 

 

浄土宗寺院なので、阿弥陀堂がある。

 

 

さて、では柳谷観音を出発し、西山古道を通って善峯寺(よしみねでら)に向かう。
およそ 5km の行程。

 

 

山道に入る前にある獣除けの柵。

 

 

最近はどこもクマが良く出没しているなあ。
幸いにも筆者はまだ遭遇したことはない。
筆者がこのブログの中で遭遇したのは、
サル、イノシシ、シカ、リス、マムシ、ヒル、スズメバチくらいかな。

 

 

では西山古道を進む。

 

 

柳谷観音から 200m 進んだところにある案内板。
ここから、西山三山の善峯寺と光明寺に行くことができる。

 

 

本日の行程で最も坂がきつかった箇所。日当たりが良いはずなのに、なぜかシダが生い茂っている。

 

 

景色の良いところで昼食をとる。
お湯を沸かし、インスタントのスープとコーヒーを作った。
山上は気温が低いので、熱いスープが体にしみる(笑)

 

 

道標にしたがって、善峯寺へ向かう。

 

 

この辺りで標高 400m。

 

 

柳谷観音から 2.3km 歩いた。あと 2km ほど。

 

 

一昨年の台風の影響でこの辺りも倒木が多い。
というか、関西の登山道で倒木のない道はないというほど、台風の影響を強く受けている。

 

 

「白糸の滝」という滝に着いた。
この名の付く滝は全国にたくさんあるが、それだけ美しいということなのだろう。
冬場はどうしても水量が少なくなるので、夏にはきれいな滝が見れると思う。

 

 

幅の狭い道を注意しながら進む。

 

 

陽光桜という場所に着いた。
善峯寺へ行くには左折だが、直進すると善峯寺の全景が見れるというので行ってみる。

 

 

展望所から善峯寺の全景を望む。
沢山の伽藍があり、山の上の方にもお堂があるが、あれは奥之院かな。

 

 

少し行くと道路に出た。
左奥に見えるのは善峯寺の駐車場である。

 

 

駐車場を横断し、参道を進む。

 

 

13:35、善峯寺(よしみねでら)に到着。
善峯寺の宗派は善峰観音宗(天台宗系単立)。山号は西山。
扁額の「善峯寺」は後鳥羽天皇の宸筆。
応仁の乱によりほとんどの伽藍が消失したが、
桂昌院(けいしょういん:徳川五代将軍・綱吉の母)の寄進によって再興された。
西国三十三所観音霊場の第二十番札所。

 

 

阿形さん。

 

 

吽形さん。

 

 

竹の手水舎。

 

 

善峯寺の本堂となる観音堂。

 

 

本尊の千手観音は秘仏であるが、正月三が日は開扉されている。
なお、今後寺の方針により2022年以降は秘仏とし、その後の開扉は開山から1,000年となる2028年まで行わない予定であるとのこと。

 

 

善峯寺の御朱印。

 

 

天台宗系単立寺院だが、弘法大師を祀っている。

 

 

鐘楼。

 

 

梵鐘の真下でお護摩???

 

 

鐘楼からの景色。京都市街が見渡せる。

 

 

護摩堂。桂昌院により建立された。
不動明王を始めとする五大明王が祀られている。

 

 

多宝塔。重文。本尊は愛染明王。

 

 

経堂。傅大士(ふだいし。中国南北朝時代の僧。西暦6世紀)が祀られている。

 

 

そしてこれが桂昌院により植えられたと伝わる遊龍の松。
横に長い松(全長37m)で、国の天然記念物である。

 

 

帰りのバスは1時間に1本なので、上の薬師堂などは次回に訪れることにする。
東門から善峯寺を出る。

 

 

つづら折りの道を下りていく。

 

 

10分弱で善峯寺バス停に到着。

 

 

14:24 発のバスで JR 向日町駅に行き帰宅。

宝寺は以前訪れたが、柳谷観音と善峯寺は初参拝であった。
両寺院とも境内は広く、30分やそこらでは全てを見て回るのは到底不可能であった。

また、桜の時期になったら訪れよう。

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