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西国三十三所 熊野三山

熊野詣-青岸渡寺編

弥次さん喜多さんで有名な十返舎一九の東海道中膝栗毛には、「伊勢へ七度、熊野へ三度、愛宕さんへは月参り」と書かれている。
江戸時代から熊野は庶民から信仰されており、江戸に住む人にとっては遠いがいつかは参拝に行きたい憧れの聖地であったことがうかがえる。

 

以前、筆者は熊野三山(熊野本宮大社、熊野那智大社、熊野速玉大社)を全て参拝し、このブログでもご紹介した

 

 

その中で特に印象に残ったのが、青岸渡寺の如意輪観音さまと補陀落山寺の渡海船と神倉神社の3つであった。

筆者は、西国三十三所を満願した後、再度巡礼している最中でもあるので、週末を利用して車で熊野を再訪した。

今回のブログも長くなることが予想されたので、4編(青岸渡寺編、熊野那智大社編、補陀落山寺編、神倉神社編)に分けてご紹介したいと思う。

 

青岸渡寺の位置。
有名な「那智の滝」の横に青岸渡寺と熊野那智大社はある。

 

 

歩行日:2021年6月5日
出発地:大門坂駐車場(07:45)
到着地:那智の滝前・バス停(10:20)
総歩行距離:5.5 km

 

今日のルート。
車で青岸渡寺まで直接いくことができるが、筆者は熊野古道を歩きたかったため、途中の大門坂駐車場(無料)に駐車し、そこから徒歩で青岸渡寺に向かった。

 

紀伊勝浦駅前のビジネスホテルに一泊した。
朝食前の散歩中に撮影。

 

 

今日の朝食。
かなり歩く予定なので、塩分とグルコースをたっぷり補給しておく。

 

 

7:45、大門坂無料駐車場に駐車し、歩行開始。

 

 

サッカー日本代表のシンボルである八咫烏(やたがらす)。
三本足なのが特徴。
熊野の神の使いである。

 

 

少し進むと大門坂の石碑に着く。
写真の右は車道、左が熊野古道。
筆者びーやんは左側を進む。
熊野古道の中でも中辺路(なかへち)の一部である。

 

 

良い天気ではあるが、それにしても少々暑いな。

 

 

関所跡。

 

 

南方熊楠(みなかたくまぐす)の邸居跡。
彼は粘菌研究で有名な細菌学者。
その他、博物、民俗学、宗教学などの研究も行ったオールマイティーの学者。
筆者も同じ研究者として見習わねば。。。

 

 

この鳥居をくぐると、山道に入っていく。

 

 

正面に見えるのは夫婦杉。

 

 

熊野古道・中辺路を歩いていく。
これまで 1000年以上もの間多くの参詣者が歩いた道。
ブラタモリでタモリさんも歩いた道。

 

 

多富気(たふけ)王子の跡。
昔はここに大門があったので、この道は大門坂とよばれる。
王子というのは、熊野古道に点々と置かれた神社のことで、今でいうチェックポイントのようなもの。
101 ある王子のうち、多富気王子は最後の第101番。
ちなみに、吉野から熊野本宮大社へと続く大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)にも同じように神仏を祀った祠がいくつもあり、これは「靡(なびき)」とよばれる。

 

 

途中、車道と並走する箇所があった。

 

 

古い石畳の階段が良い雰囲気を醸し出している。
しかし、今日は暑いうえに湿度が高く、歩いているだけで滝のように汗が出てくる。

 

 

那智の滝に行くのに昔はお金が必要だったんだな。

 

 

8:15、駐車場からおよそ30分ほど熊野古道を歩くと広場に着いた。
もう少し歩いていたい気分だったのに残念。

 

 

少し休憩してまた歩き始める。

 

 

「参道入口」のところを左折する。

 

 

するとこんな階段があり、がんばって上る。

 

 

青岸渡寺の参道を進む。
妙に懐かしい感じの写真が撮れたので、インスタにあげておいた(^^)

 

 

天皇陛下や上皇陛下が行幸されたときの御宿にもなった実方院跡。

 

 

観音さまが出迎えてくれたのでご挨拶。

 

 

青岸渡寺(せいがんとじ)の山号は那智山、宗派は天台宗。
西国三十三所の第一番札所である。
写真を右に行けば青岸渡寺、左は熊野那智大社の鳥居。

 

 

なちさん霊場

 

 

仁王門が見えてきた。

 

 

阿形さま

 

 

吽形さま

 

 

仁王門の裏には狛犬が安置されており、神仏習合の名残がうかがえる。

 

 

遠くには太平洋。

 

 

階段の先に本堂が見える。

 

 

花手水

 

 

 

本堂に到着。
ご本尊は筆者お気に入りの如意輪観音さま。

 

 

堂内は撮影禁止なので、テレビ放送からご紹介する。
ご存知の通り、如意輪観音さまは、頬杖をつき、片膝を立て、あぐらをかいているような、一見行儀が悪く見えるお姿をしており、そこが筆者のお気に入りの点。
ご本尊は秘仏なので、拝見できるのは御前立の観音さま。

 

 

お顔を拝見していると、小さなことで悩むのが馬鹿らしくなってくる。

 

西国三十三所の公認先達として(今日もボッチ旅だが)、御朱印をいただいた。
まずは八角形の納経札。
観音さまがご本尊なので、「普照殿(ふしょうでん)」と書かれている。

 

 

軸装納経帳

 

 

そして、おいずるにも。

 

 

青岸渡寺本堂のすぐ隣が熊野那智大社。

 

 

青岸渡寺と熊野那智大社はこの距離である。
神様も仏様も分け隔てなく、お詣りしていたということ。

 

 

そして、那智の滝をバックに青岸渡寺の三重塔を撮る。
この風景は、皆様もどこかで見られたことがあるだろう。

 

 

青岸渡寺のご詠歌。
補陀落(ふだらく)や 岸うつ波は 三熊野の 那智の御山に ひびく滝つ瀬

 

 

鎌倉時代の宝篋印塔(ほうきょういんとう)は重要文化財。

 

 

六角形の水子堂。

 

 

鐘楼

 

 

大黒天堂。

 

 

西国三十三所巡礼を中興された花山法皇巡礼の絵。
ちなみに、日本最古の巡礼行である西国三十三所観音巡礼を開創したのは徳道上人(とくどうしょうにん)で、
しばらく廃れていた西国三十三所巡礼を中興したのが花山法皇である。

 

 

タブノキ

 

 

三重塔の方へ進む。
聖観音さま🙏

 

 

三重塔

 

 

滝も同時に撮ってみた。

 

 

熊野詣-編那智大社編に続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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