大阪メトロ御堂筋線は、梅田、心斎橋、難波、天王寺というように大阪の中心を南北に走る地下鉄であり、大阪の大動脈といえる。
その上を北から南に一方通行の御堂筋が走っており、「御堂筋は恋の道~♪」と歌われ、大阪の人なら誰でも知っている中心道路である。
では、「御堂筋(みどうすじ)」の名の由来はご存知だろうか。
これは、浄土真宗の二つの巨大な寺院「本願寺派本願寺津村別院(通称:北御堂)」と「真宗大谷派難波別院(通称:南御堂)」がこの道路沿いに建っているためである。
北御堂の位置
南御堂の位置
ところで、筆者はホテルステイも趣味としており、今年3月にオープンした「W大阪」に宿泊するために心斎橋を訪れ、その機会に北御堂と南御堂を参拝した。
歩行日:2021年7月3日
出発地:大阪メトロ・心斎橋駅
到着地:W大阪
総歩行距離:3 km くらい
心斎橋駅で下車し、3番出口から地上に出ると、本日宿泊予定の「W大阪」が見える。
この建物がホテルだと分かる人も少ないと思うが、「Wホテル」は世界に 50 ほどあり、日本にはこの「W大阪」が初進出となる。
筆者はこれまでに「Wロサンゼルス」と「Wバンコク」に宿泊したことがあり、いずれもネオンがチカチカして、ポップな音楽が流れるという、デザイナーズホテルであった。
正面に来たが、御堂筋沿いのこちらのドアは実は裏口で、正式なエントランスはこの反対側に車寄せと共にある。
なお、このホテルの設計は安藤忠雄によるものである。
着いたのは13時頃だったのでチェックインには少し早かったが、フロントに立ち寄ると部屋をアサインしていただいた。
今日の部屋はマーベラススイートというコーナールームである。
部屋の紹介は後ほど行うとして、早速、両御堂の参拝に出かける。
この付近はブランドもののブティックが建ち並ぶんでいるが、W大阪はフェラーリとテスラのディーラーに挟まれたところに建っている。
そして、フェラーリのお店の隣に建っているのが難波神社(なんばじんじゃ)である。
難波神社の御祭神は仁徳天皇と素戔男尊(すさのをのみこと)。
慶長2年(1597年)に豊臣秀吉の命令で、立退料2,000石をもらって現在地に遷座している。
手水舎
拝殿。
太平洋戦争時の大阪大空襲による焼失の後、昭和49年に再建。
金刀比羅神社。
祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)。
摂社の博労稲荷神社。
祭神は倉稲魂尊(うかのみたまのみこと)。
この辺りは船場の問屋街であるが、商売繁盛の神様として多くの商人から篤い信仰を受けていた。
江戸時代には、難波神社は仁徳天皇を祀った神社としてではなく、博労稲荷神社がある神社として有名であり、難波神社のこと自体を指して「稲荷社」と呼んでいた。
十四柱相殿神社。
14体の神様が祀られている。
大阪市の保存木第1号のご神木の楠。
難波神社から御堂筋を北に5分ほど歩くと南御堂に着く。
さすが大阪市内にあるお寺という感じ。
1階にはスタバ。
南御堂の本堂。
ちなみに夜にはライトアップされている。
筆者の家は真宗大谷派なので、中に入りお詣りさせていただく。
南御堂公式キャラクターのブットンくん。
仏さまのご恩を常に忘れないようにとの願いからブットン(仏恩)くんと名付けられた。
浄土真宗では、本願寺派・真宗大谷派のいずれも、焼香時に額にいただかないのが特徴。
南御堂を出発し、中央大通を渡ってさらに北に進む。
船場は、繊維製品、靴、時計、宝石などを扱う店舗が 1,000 店以上入居する巨大問屋街。
北御堂に到着。
ほんまにありがとう
親鸞上人が出迎えてくれる。
反対側には浄土真宗を中興した蓮如上人。
浄土真宗の仏壇では、中央に阿弥陀如来さま、左右に親鸞上人と蓮如上人が祀られている。
北御堂の本堂。
鉄筋コンクリートで作られているのが大阪市の寺院っぽい。
中に入り参拝させていただく。
本願寺派でも額におしいただかない。
北御堂を出発し、最後に近くの御霊神社を参拝する。
通称、船場のごりょうさん。
御霊神社の主祭神は、天照大神荒魂(あらみたま)、津布良彦神(つぶらひこのかみ)、津布良媛神(つぶらひこのひめ)、応神天皇、源正霊神。
あらみたまだけを祀っているのは珍しい。
御霊神社と名が付いているが、菅原道真などでいわれる御霊信仰とは関係がない。
拝殿
東宮も参拝する。
参拝を終えたのでホテルに戻る。
ちなみに夜はこんな感じ。
中に入ると異世界の雰囲気。
高級ラ〇ホ???
レセプションにあるチェックインカウンターも青色。
エレベーター内のカーペットは朝・昼・晩で変えられている。
部屋はマーベラススイートというスイートルームにアップグレードしていただいた。
テレビは2台、トイレも2つ。
ここはリビングルーム。
ミニバーもある。
ベッドルーム
ちなみに、ターンダウン後のクッションは、、、
夜のベッドルームは、、、
やっぱりラ〇ホだな。
眼下は御堂筋。
バスルーム。
バスアメニティはイタリア・パルマ生まれのナチュラルヘアケアブランド、Momo。
歯ブラシは木製。
朝食をいただくレストラン
朝食は和食と洋食が選べ、筆者は和食をチョイス。
はっさくのジュース。
コーンの冷製スープ。
和食でもパンがいただけた。
サバの塩焼きなど。
お箸もWホテルの色。
このホテルにはプールもあり、7月の中旬からはプールサイドのカウンターバーもオープンするとのこと。
今まで日本にはないタイプのホテルであり、初めは面食らうかもしれませんが、Wホテルの「W」とは「Whatever, whenever」の意味。
宿泊客の要望は何でも聞いてくれるので、ホスピタリティーはリッツカールトン、パークハイアット並みです。
大阪に宿泊されることがあればぜひいかがですか。
さて、浄土真宗の二宗派は、京都駅前に東本願寺と西本願寺を構えているが。
一方、空襲の影響もあり、大阪の両寺のお堂は近代的な建築物となっていた。
御堂筋を歩いていても素通りされることが多いかもしれませんが、歴史ある両寺をぜひご参拝ください。
クーラーも効いていて涼しいですよ。