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西国三十三所

西国三十三所観音巡礼 第二十八番札所・成相寺

西国三十三所巡礼は、観音さまを本尊とする西国の寺院(札所)を回る巡礼である。
草創 1,300 年と日本最古の巡礼であり、歴史的には四国の遍路よりも古い。
西国三十三所巡礼は、徳道上人(とくどうしょうにん)が 西暦 718 年に開創されてから 200 年以上さびれていたが、花山法皇(かざんほうおう)によって中興が行われ、それが今日まで続いている。

 

筆者にとって、前回が第二十七番札所の書寫山圓教寺であったから、昨年9月以来となる。

 

今回は日本三景の一つ、天橋立(あまのはしだて)に隣接する成相寺(なりあいじ)である。

 

実は先週あるいは先々週に行こうと考えていたのだが、豪雪のために断念した。
今日の天気は「晴れ」で、ぽかぽか陽気になるとのことだったので、ウキウキしながら出かけた。

 

参拝日: 2021年2月6日

 

成相寺の位置は下の通りで、天橋立の北側にある。
現在はコロナ禍の影響で公共交通機関のケーブルカーはストップしており、唯一の交通手段は自家用車のみとなっている。

 

 

 

9:15、成相寺の駐車場に到着。
この日は平地は暖かかったが、成相山の標高は 569m で所々残雪が見られる。
参拝客は筆者一人だけのようだ。

 

 

 

実は、駐車場のすぐ隣に本堂がある。
しかし、お寺はやっぱり山門から参拝したいので、少し山を下って山門のある場所まで来た。

 

 

 

阿形(あぎょう)さん

 

 

 

吽形(うんぎょう)さん

 

 

 

成相寺(なりあいじ)の山号は成相山、宗派は真言宗単立(橋立真言宗という)。
文武天皇(もんむてんのう)の勅願により、真応上人(しんおうしょうにん)により開山された。
西国三十三所の第二十八番札所である。

 

 

 

しばらく山門の彫刻を見て過ごす。

 

 

 

山門をくぐって、本堂に向かう。

 

 

 

五重塔。平成十年に再建されたもの。
雪のため近くに近寄ることができなかった。

 

 

 

成相寺の境内マップ。比較的コンパクトで容易に全て見て回ることができるはずだが、今日は雪のため池の方面には行けなかった。

 

 

 

撞かずの鐘。乳呑み児の悲しい話が伝えられている。

 

 

 

先に本堂が見える。

 

 

 

ひとこと地蔵。
筆者は、安楽ポックリの祈願を唱えておいた。

 

 

 

巡礼堂。
西国三十三霊場の各ご本尊が祀られている。

 

 

 

手水鉢(ちょうずばち)。
湯船が手水鉢として使われている。この日、後で訪れた知恩寺でも同じように湯船が使われていた。

 

 

 

本堂。本尊は聖観音(しょうかんのん)さま。

 

 

 

内陣はもちろん撮影禁止なので、テレビ放送からご紹介する。
聖観音は全ての観音のみなもとと考えられており、千手観音などと比較すると質素ないでたち。
オン アロリキャ ソワカ

 

 

 

聖観音さまの周囲は四天王が守護している。

 

 

 

赤色と青色の天燈鬼。

 

 

 

成相寺の御朱印。圓通閣(えんつうかく)と書かれている。
一般的に、聖観音さまが本尊のお堂は「圓通閣」などとよばれる。ちなみに千手観音様の場合は「大悲殿」とよばれる。
ご詠歌は「波の音 松のひびきも 成相の 風ふきわたす 天の橋立」。

 

 

 

外陣のこの龍だけは撮影 OK だった。
どこに立っても龍と目が合うという、真向きの龍。
左甚五郎(ひだり じんごろう)は江戸初期に活躍した彫刻職人。

 

 

 

本堂を参拝し、後にする。
閻魔大王(えんまだいおう)と孔雀明王(くじゃくみょうおう)が祀られた十王堂。

 

 

 

熊野権現(くまのごんげん)が祀られている権現堂。

 

 

 

成相寺の参拝を全て終え、前代の住職自らが開かれたという展望台に行く。
天橋立の絶景が望める。普通は写真の奥側が観光地化されているので、こちら側から天橋立を見るのは筆者は初めてである。

 

 

 

成相寺は熊野権現が祀られていることからも分かるように、日本古来の山岳宗教の修験道場として信仰を集めてきた。

天橋立は日本三景のひとつなので、観光客はたくさん来られるが、成相寺まで行くは少ないのではないだろうか。

独自の信仰を発展させてきた寺院を当時のまま見ることができ、また、何よりこちら側からの天橋立も絶景なので、ぜひ足を運んでみてください。

 

 

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