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高野山

高野山 登山 町石道コース(2回目)

高野山への参詣道は東西南北から向かう道が七つあり、高野七口(こうやななくち)とよばれる。
そのうち、高野山へ行く正面の表参道とみなされたのが町石道(ちょういしみち)である。
高野山を開いたのは弘法大師・空海であるが、高野山は明治までは女人禁制であった。
したがって、空海は自分の母親を高野山の麓の慈尊院(じそんいん)に住まわせ、この町石道を通って高野山から慈尊院まで月に9回通っていたといわれる。そのため、慈尊院のある場所の地名は九度山(くどやま)とよばれる。

 

さて、町石道の特徴であるが、名前の通り「町石(ちょういし)」という石塔が一町(およそ 110m)ごとに建てられており、スタートの慈尊院からゴールの高野山・根本大塔まで 180 基の石塔が建っている。

 

筆者は以前も町石道を歩いたことがあるが、紅葉が見頃というニュースを聞いたので、再度このルートを通って高野山へ向かうことにした。

 

歩行日:2019年11月10日
出発地:南海電鉄・九度山駅(7:08)
到着地:南海電鉄・極楽橋駅(15:05)
総歩行距離:30.0 km

 

本日のルート。
慈尊院から高野山へは町石道を歩き(2km→24km)、
高野山から極楽橋駅までは高野七口の一つである「京・大坂道」を歩いた(26km→30km)。

 

 

自宅の最寄り駅から始発に乗り、南海・九度山駅には 7:08 に着いた。
写真の九度山駅の左には「六文銭」が描かれており、これは真田家の家紋である。
ご存知の通り、真田昌幸・幸村父子は関ケ原の合戦後、ここ九度山に幽閉されている。
2019年11月7日にこの駅構内におにぎり屋さんができ、朝6時半からオープンしているとのことで楽しみにしていたのだが、イベントがあるためこの日のみ9時からオープンとの貼紙が貼られていた。残念。

 

 

九度山駅を出発し、西へ進む。

 

 

真田父子の住処であった「真田庵」の横を通り過ぎる。

 

 

無料駐車場の横を通り過ぎる。

 

 

旗にも六文銭が描かれている。

 

 

道の駅・九度山に到着。飲み物が買えるのはここが最後。また、トイレもここで済ませておくべき。
なお、早朝の場合、食べ物は先にも述べた九度山駅のおにぎり屋しか買うところがない。
今日はそのおにぎりも買えなかったので、筆者はパンを一つ持っているだけである。

 

 

道の駅を出発し、さらに西へ進む。

 

 

真田十勇士。

 

 

さらに進む。

 

 

7:37、町石道のスタートである慈尊院に着いた。

 

 

大師堂。南無大師遍照金剛

 

 

本堂でこの日の道中安全を祈願する。

 

 

多宝塔。

 

 

この石段が町石道のスタートであり、中央の鳥居の右横に「百八十町石」がある。

 

 

石段を上りきると、丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)が見える。

 

 

拝殿の右側に進むと、次の町石である「百七十九町石」がある。

 

 

百七十九町石を過ぎると、山道となる。

 

 

尾根に出ると、急に明るくなった。

 

 

展望台に立ち寄る。

 

 

8:08、展望台に到着。
紀ノ川と橋本市街地を眺めることができる。

 

 

途中、無人販売所でみかんを購入した。6個100円。

 

 

ちょうど 2km 進んだ。ここから高野山の山門にあたる大門までは 17km である。

 

 

町石道を進む。

 

 

8:28、銭壺石(ぜんつぼいし)に到着。

 

 

緩やかな上り道が続く。

 

 

百五十町石。

 

 

9:05、六本杉に到着。
前回はこのまま町石道を歩いたが、今日は丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)に立ち寄る。

 

 

丹生都比売神社に向かう。

 

 

車道が見えてきた。

 

 

天野という地区になるらしい。

 

 

9:27、丹生都比売神社の外鳥居に着いた。

 

 

輪橋を渡る。

 

 

中鳥居。

 

 

そして、これが楼門。参拝者はここから本殿に向かって拝む。

 

 

丹生都比売神社のご祭神。
丹生都比売大神は天照大神(あまてらすおおかみ)の妹神である。
昔は高野山参詣の時には、まずこの神社をお参りしてから高野山に向かっていたとのこと。

 

 

境内の紅葉。

 

 

御朱印も秋色。

 

 

さて、町石道に戻る。

 

 

イノシシの罠(わな)。

 

 

古峠に向かう。

 

 

ピンクのテープを頼りに道なき道を行く。

 

 

10:00、急登だったが、何とか古峠に到着。再び町石道を大門方面へ進む。

 

 

10:05、二つ鳥居の休憩所に到着。

 

 

遠くにはかつらぎ町の街並み。

 

 

二つ鳥居。

 

 

10:15、さらに進むと、白蛇の岩に着く。 

 

 

町石道を南に進む。

 

 

ゴルフ場の横を通り過ぎる。

 

 

10:24、神田地蔵堂(こうだじぞうどう)に到着。

 

 

ここには山道にしては珍しく、ウォシュレット付きのトイレがある。

 

 

少し休憩し、また進む。

 

 

百十町石。

 

 

10:56、ちょうど行程の半分となる九十町石に到着。

 

 

九十町石があるのは下の青い箇所。

 

 

11:10、笠木峠に到着。

 

 

八十町石。

 

 

七十町石。

 

 

柵が出てきたので、車道は近い。

 

 

11:45、矢立茶屋に到着。ここの「やきもち」を食べるのが楽しみ。

 

 

女将さんから「ここから大門まではあと1時間半くらいですよ。がんばって。」と励ましていただいた。

 

 

休憩を終え、大門に向け再スタートする。矢立茶屋からしばらくはきつい登り道が続く。

 

 

六地蔵さん。

 

 

12:06、五十五町石。その先には「袈裟掛石」が見える。

 

 

12:08、押上石(おしあげいし)。岩の上に木が生えているのはすごいとしか言いようがない。

 

 

さらに進む。

 

 

車道と交差する。

 

 

高野山は頻繁にクマ出没のニュースを聞く。

 

 

12:38、休憩所が見えてきた。

 

 

飯盛山を望むことができる。

 

 

倒木をくぐって進む。

 

 

三十町石。七町石のところに大門があるので、大門まではあと23町、つまり 23×0.11km= 2.5km。

 

 

12:57、鏡石に到着。

 

 

大門まであと少し。

 

 

沢と並行するこの辺りの道が筆者のお気に入り。

 

 

二十二町石。

 

 

十町石。いよいよカウントダウン。

 

 

九町石。

 

 

この辺りに八町石があるはずなのだが、前回と同様、今回も八町石を見つけることができなかった。
どなたか教えてください~🙇

 

 

車道が近くなってきた。

 

 

13:37、大門到着!

 

 

大門の左横に七町石がある。
大門をくぐると、すぐ六町石。

 

 

五町石。

 

 

四町石。

 

 

三町石。

 

 

二町石は車道横の茂みに隠れている。

 

 

車道は大渋滞している。

 

 

一町石。これが最後の町石である。

 

 

一町石から 100m 歩くと、壇上伽藍(だんじょうがらん)の入口となる中門に着く。

 

 

中門をくぐると、高野山の本堂となる「金堂」が見える。
本尊は阿閦(あしゅく)如来(薬師如来)。

 

 

13:51、金堂の横には町石道のゴールとなる根本大塔。
先日訪れた時は根本大塔内部も見学した。立体曼荼羅が構成されている。

 

 

東塔付近は紅葉が見事であった。

 

 

高野山の紅葉の名所のひとつである、蛇腹道(じゃばらみち)。

 

 

金剛峯寺。

 

 

このまま奥之院まで歩くつもりだったが、すでに 25km 以上歩いていたため、体力が尽きここで挫折した。
女人堂方面へ向かう。
空海さん、ごめんなさい。次回、ご挨拶にまいります。

 

 

波切不動尊付近はイチョウがまっ黄色。

 

 

さらに西に進む。壇上伽藍の辺りは大混雑だったが、この辺りはほとんどひとがいない。

 

 

お遍路さん。

 

 

14:20、女人堂に到着。

 

 

女人堂は内部の撮影OKである。中央は大日如来。右は弁財天。左は役行者(えんのぎょうじゃ)。

 

 

少し元気が出てきたので、女人堂からバス・ケーブルカーに乗らず、極楽橋まで歩くことにした。

 

 

高野七口の一つである京・大坂道(不動坂ともいう)を下っていく。

 

 

お不動さんとお地蔵さんにご挨拶。

 

 

さらに進む。

 

 

14:34、清不動堂(きよめのふどうどう)に到着。この道が不動坂というのは、このお堂に由来する。

 

 

さらに下っていく。

 

 

右へ行くと極楽橋駅、左は「いろは坂」で清不動堂に戻ることになる。

 

 

右手にケーブルカーの線路が見えてきた。極楽橋駅はもうすぐである。

 

 

右手に極楽橋駅が見える。

 

 

極楽橋が見えてきた。

 

 

極楽橋駅の横を通る。

 

 

15:05、極楽橋駅に到着。一応、これが改札である。

 

 

15:25 発のなんば行き特急「こうや」が止まっていた。
790円を支払い特急券を購入し、これに乗って帰途についた。

人は多かったが、見頃となった高野山の紅葉を見ることができ、満足な旅となった。
もう少し体力をつけて奥之院まで行けるようにならないと、と反省点もあった。

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