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高野山

黒河道コースによる高野山登山

高野参詣道(町石道、京大坂道、黒河道)とは

このブログでは何度も説明しているが、大阪側から高野山へ徒歩で向かう場合、3つのルートがある。

 

西から順に町石道(ちょういしみち)、京大坂道(きょうおおさかみち)、黒河道(くろこみち)であり、これらは高野参詣道とよばれる。

 

 

高野参詣道を簡単に説明すると、、、

町石道・・・ふもとの慈尊院に母を住まわせた空海が月に9回、この道を通って高野山から母に会いに行った道。
だから、ふもとの町は九度山とよばれる。距離が長い(21km)。

京大坂道・・・昔の人も今と同じでなるべく楽な道を歩いて高野山へ行きたいというところからできた道。距離も短く、歩きやすい。ただ、全て舗装路なので少し物足りないかもしれない。
女人堂へ行きたいならこの道を通るしかない。

黒河道・・・距離は長くない(17km 程度)が、高低差があり体力的には最もきつい。クマが出たと聞くのはこの道の場合が多い。
高野山で禁じられていた能狂言を催した豊臣秀吉が、急な雷雨に見舞われ、「弘法大師の怒りだ」と言ってこの道を馬で駆け下りたという伝説は有名。

 

 

高野山・黒河道(くろこみち)

筆者は、上記の3つの道を一応全て歩いたことがある。

 

 

比叡山という地理学上の山は存在しないのと同様に、実は高野山という山も存在しない。

高野三山を含めた八つの山々に囲まれた盆地のことを高野山という。

筆者は、高野三山(転軸山・楊柳山・摩尼山)のうち、転軸山だけは以前登ったことがあるが、他の山は登頂したことがない。

そこで本日は、南海・橋本駅を出発地とし、黒河道を通って高野三山を経由して奥の院へ参拝した。

 

歩行日:2022年3月12日
出発地:南海電車・橋本駅(08:20)
到着地:高野山・奥の院(16:40)
総歩行距離:25.6 km

 

今日のルート。
橋本駅からほぼ南下するルートだが、山を登って一度ふもとまで下る箇所があったり、三つの山を縦走する箇所があったりと、なかなかハードなコースである。
歩行軌跡をダウンロードしたい方はこちらをご参照ください。

 

 

 

これをご覧いただくと、登り返しの大変さがお分かりいただけるだろうか。
消費カロリーは、4,000 キロカロリー弱。

 

 

 

8:20、今日の出発は南海電車・橋本駅。
今日は友人の T 君と二人での歩行である。

 

 

 

橋本市は漫画家・楳図(うめず)かずお氏ゆかりの町。
「まことちゃん」をご存知の方はどれくらいいるかな?

 

 

 

紀ノ川を渡る。

 

 

 

前方の山を越えたはるか向こうに高野山はある。

 

 

 

田舎道を進み、南海高野線の踏切を渡る。

 

 

 

線路を越えて少し進むと、定福寺に着く。
定福寺の宗派は高野山真言宗。
高野山の僧が、避寒のための里坊として当地を訪れていたとのこと。

 

 

 

ご本尊は阿弥陀如来さま。

 

 

 

道中の安全を祈願する。
南無大師遍照金剛。

 

 

 

黒河道を進む。

 

 

 

ところどころにある祠で休憩する。

 

 

 

最初の小山を越え、いったん麓まで下っていく。

 

 

車道に出て、先方の市平橋を渡る。
市平橋を渡ってから延々と急な上り道が続く。

 

 

 

市平の氏神を祀る春日神社(桂の木)。推定樹齢300年以上。

 

 

 

今日は気温も高く、登るのが大変な道だ。

 

 

 

以前、クマの💩を見つけたのがこの付近。
2km 先の久保小学校跡地で昼食をとる予定。

 

 

 

ここから小学校跡までは平坦なので一息つくことができる。

 

 

 

12:25、久保小学校跡に到着。

 

 

 

現在は「くどやま森の童話館」として、木や森に関する絵本や童話、高野山関連の専門書等を閲覧できる。

 

 

 

校庭のベンチに座って持ってきたカップラーメンとおにぎりを食べる。

 

 

 

小学校跡からはこれまで以上の急坂が待っている。
↓の写真の坂がそれほどきつくないのは、きつい坂の場面では写真を撮る余裕がないためである😭

 

 

 

この案内板の箇所までほんとにきつかった。
この案内板に記載されている奥之院方面へ行くと転軸山方面へ行くことができ、以前通ったルートである。
今日は斜め右下の「雪池山」方面へ進む。
筆者が初めて通るルートである。

 

 

右前方が奥之院方面、左前方の上っていく道が雪池山方面。

 

 

この道もすごい急登だ。

 

 

 

木につかまらないと滑って登れないほどの急登である。
登山用語でその日のうち登るのが最も困難な場所のことを「核心部」というが、この坂が今日の核心である。

 

 

 

14:30、雪池山山頂に到着。
標高は 988m。

 

 

 

二人でパチリ。左が筆者、右がT君。
T君からは、「余裕で登頂したように見せたいから、オレの顔は😤にしといてくれ」
といわれたのでそのようにしたが、登り切ったときの顔はどう見ても😵😵😵であった。

 

 

 

では、次の楊柳山に向けて下り始める。
ここからは雪池山→楊柳山→摩尼山と三つの山を縦走していく。

 

 

 

15:10、楊柳山山頂に到着。標高は 1,008m。

 

 

 

最後の摩尼山(まにさん)に向かって山を下る。

 

 

 

その昔、高野山が女人禁制だった頃は、女性は高野山境内の周りに整備された道を周回して、道沿いにある七つのお堂を参拝していた。
そのため、この道は女人道とよばれ、七つの女人堂(高野七口)が建てられていた。
ちなみに、現存する女人堂は一つのみである(京・大坂道参照)。

 

 

最後の上りをがんばって登る。

 

 

 

15:50、摩尼山(まにさん)山頂に到着。標高は 1,004m。

 

 

 

摩尼山から奥の院・弘法大師御廟(標高 800m )まで一気に下る。

 

 

 

16:40、奥の院に到着。

 

 

 

弘法大師さまを参拝し、寄り道しながらバス停に向かう。

 

 

 

バスに乗って千手院橋バス停で下車し、前回も訪れた「みやさん」へ。

 

 

 

これだけ食べて飲んで、二人で 5,000 円は破格だと思いませんか。
飯テロご容赦ください。
高野山での非精進料理(笑)
とん平焼き。

 

 

 

つくね

 

 

 

ねぎま

 

 

 

とり雑炊

 

 

 

手羽先

 

 

 

マグロの脳天

 

 

コロッケ

 

 

 

ジャコのサラダ

 

 

 

サービスで女将さんからいただいた脳天の寿司。

 

 

 

19:35、ケーブルカーに乗って下山し、帰路に就く。

 

 

今日は、距離が長く、高低差も大きく、筆者にとっても最も過酷な山行になったのではないかと思います。
筆者が、楊柳山と摩尼山を登りたいばかりに、このような大変なルートの山行に付き合ってくれた T 君には感謝しています。

また、きついルートの時にはお声がけさせていただきますので、よろしくお願いします(笑)

 

 

 

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