西国三十三所第二十七番札所の書写山円教寺は、兵庫県姫路市にあり、西国三十三所の中で最も西に位置する天台宗寺院である。
書写山円教寺の位置。
以前参拝したときは、二十五番から二十七番までを一日で回ったため、書写山の山頂にある円教寺にはロープウェーを使っていった。
書写山は、ちょうど今紅葉が見頃だということを SNS で知った。
ふもとから円教寺に向かうには6本の登山道(鯰尾坂、刀出坂、六角坂、西坂、東坂、置塩坂)があり、
ロープウェーを使わずともどの登山道でもおよそ1時間で山頂に行くことができることは知っていたので、本日は登山にて参拝した。
歩行日:2021年11月20日
出発地:神姫バス・刀出バス停(08:10)
到着地:神姫バス・書写バス停(12:30)
総歩行距離:8.4 km
今日のルート。
6本のルートのうち、上りは刀出坂ルート、下りは東坂ルートを使った。
その理由は、刀出坂は沢沿いのコースなので気持ち良いのではないかと考えたこと、東坂はロープウェーと並行しているので帰りのバスが捕まえやすいのではないかと考えたためである。
歩行軌跡をダウンロードしたい方はこちらからどうぞ。
午前9時30分の姫路駅前。正面には姫路城が見える。
姫路駅前から 9:40 発の神姫バスに乗り、10:20 に刀出(かたなで)バス停で下車。
バス停の向かいには固寧倉(こねそう)があった。
固寧倉とは、飢饉や災害に備えて江戸時代後期に姫路藩が整備した非常用食糧備蓄用倉庫のこと。
固寧倉の横から刀出坂ルートは始まる。
刀出古墳。
墳丘の上に社殿が建っており、石段脇に横穴式石室が開口している。
石室開口部。
刀出坂ルートの地図。
このルートを登ると、ロープウェー駅とは反対側、すなわち境内では奥之院側に到着する。
登山道入口横には無料駐車場があり、自家用車で来ることも可能である。
山道に入る。
沢に沿って歩いていく。
11:30、堂宇が見えてきた。
展望公園付近の紅葉が最も美しかった。
11:38、展望公園に到着。
展望公園でお弁当を食べる。
姫路駅で買ってきたタコ飯。
展望公園では木々が生い茂っていて、はっきりいってあまり眺望はよくなかった。
そこで、笈摺を羽織って参拝を開始する。
通常なら仁王門を通って本堂をお参りして、となるのだが、今回の登山ルートは奥之院側に到着したので、人の少ない側から参拝した。
笈摺を羽織って輪袈裟を身に付けた筆者。
金剛堂。
ご本尊の金剛薩埵(さった)像は、後から訪れる食堂に安置されている。
袴腰の鐘楼。
法華堂。
円教寺開山の性空(しょうくう)上人を祀った開山堂。
武蔵坊弁慶が修行したといわれる護法堂の拝殿。
対面にはその護法堂。
向かって右側は乙天社。
左側は若天社。
不動堂。
三之堂方面に進む。
インスタ映えを狙ってみたが、もう少し色鮮やかな方が良かったと後悔。
ケンカが元で山内の建物を焼き尽くすって、弁慶こえ~😱
三之堂(左から順に大講堂、食堂、常行堂)のうち、中央の食堂(じきどう)から中庭を望む。
映画『ラストサムライ』のロケ地もここ。
右側の常行堂でトム・クルーズと渡辺謙が挨拶を交わすシーンが撮影された。
正面には徳川家家臣・本多家の墓がある。
常行堂。
大講堂。
大講堂前でパチリ。
白山権現社のある場所が書写山の山頂(最高地点)なので行ってみる。
5分ほどのプチ登山。
白山権現社に到着。
薬師堂に立ち寄る。
姫路城城主・松平直基(徳川家康の孫)の墓。
新しくできたカフェが繁盛していた。
一緒に歩いたメンバーは挽きたてのコーヒーを美味しそうに飲んでいたが、筆者は本堂をまだ参拝しておらず、また輪袈裟を着用しているので今回は泣く泣くパス😭
ようやく本堂の摩尼殿に到着。
ご本尊は如意輪観音さま。
ご真言は、オン バラダ ハンドメイ ウンで、元三大師さまと同じである。
円教寺の御朱印。
参拝後、本堂前でパチリ。
伝統芸能の猿回し。
力餅を食べる。
参拝を終え、ロープウェー駅方面へ進む。
筆者たちはロープウェー駅横の登山道を下る。
17:05、書写バス停からバスに乗り、姫路駅へ帰る。
紅葉狩りの最も良い時期に来れたことに感謝しつつ、家路についた。
本日、森川宏映・天台座主がご遷化され、次期座主としてここ圓教寺のご住職が選ばれたというニュースを聞いた。
それだけ圓教寺は格式高い名刹だということだろう。
紅葉シーズンだけでなく、皆さんもぜひ圓教寺に足を運ばれてみてください。
コーヒーも大層美味しかったそうですぞ。